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コジロー先生が帰ってきた。 あの日からキリノは本当の意味での元気さを取り戻した。 先生がいない半年間も、キリノは変わらず明るかった。 でも私にはわかった。 キリノははき出したい色々なもの、弱音を、悲しみを、悔しさを。 堪えて飲み込んで、剣道部を引っ張るために明るく振る舞っていたのだ。 「でも… 抱きついて泣き出したのは…流石にちょっとびっくりしたわ。」 苦笑するサヤ。 それは、それまで漠然と感じていた 「キリノはもしかしたら先生の事が…?」 という問いが確信に変わった瞬間でもあった。 そうと分かれば、応援しよう。 度を過ぎない程度にだけど、キリノが先生と上手くいくように。 しかしあれだけ露骨な感情表現をしたにも関わらず、 二人の関係は半年前と変わったようには見えない。 私達はもうすぐ卒業だ。 それには二つの意味がある。 教師と生徒という立場が無くなり、おおっぴらにつき合えるようになる。ということと 卒業してしまう、ということ。 それはキリノと私は室江高を離れる、ということ。 卒業したって会おう思えば会えるのだけど。 一緒にいられる時間は貴重なものだ。 キリノも同じ事を思っているのか、 先生へ積極的にアプローチするようになったように思えた。 「見て見てサヤー!先生にお弁当作ってきたんだけどどうかな?」 「おおっ!美味しそうじゃん。きっと先生喜ぶよ!」 「へへ、そうかな。よかった」 「ついさっき剣道場に行くところだったみたいよ。早く渡してきな」 「うん、ありがと!」 そう言いながら駆け出すキリノの笑顔はまるでひまわりのようだった。 ------------------- わざと遅れて剣道場に赴くと、ちょうど食べ終わった所のようだ。 キリノはにこにこしながら魔法瓶のカップにお茶を注いでいる。 先生は私に気付くと照れくさそうに笑った。 まんざらでもない、という感じか。 そんな二人の姿を見ていたら… ちくり。 あれ、なんだろう。 私の心で何かがひっかかっているのを感じた。 その時はそれが何なのかよくわからなかった。 わかろうとしていなかった、だけなのかも知れない。 それは、気付かない方が良いものだったから。 金曜日の部活の休憩時間。 キリノがサヤにこっそり話しかけてくる。 「サヤ~。明日の土曜日に先生と出かけるんだけどさ、 何着て行くのがいいなぁ。」 「ん。何それ?デート?」 「ち、ちがうよぉ!部の用事でちょっと付き合って欲しいって言われて…」 部の用事なのに現部長のダンくんじゃなくてキリノを連れて行くの? という疑問が一瞬頭をよぎるが、 「…そっか。上手くいってるみたいじゃん。」 つまり、あの鈍感教師もキリノの気持ちに応え始めたという事か。 「行ってらっしゃい!頑張っておいで!」 「うん、ありがと!」 服の目星もついて満足したのか、キリノは再び練習に戻る。 それをしばしサヤはぼんやりと見つめていた。 「………はっ」 …どうした私!こないだから何だか変だぞ! 心に何かひっかかっているような感覚。 それを感じる頻度は確実に増えていた。 そして今日、 休日に先生がキリノと出かけるという話を聞いて キリノを祝福したい気持ちと同時に…何故か心がざわつくのを感じてしまった。 いや、そんな馬鹿な。 あたしはキリノと先生の仲を応援しようって…。 せっかく上手く行きかけているのに、あたしは何を…。 浮かびかけた自分への疑念を振り払おうとするが 自己暗示では打ち消せない何かが心に去来しているのを感じる。 キリノには悪いがコジロー先生は私の趣味じゃない。はずだ。 そりゃあ嫌いなわけではない。 むしろ頼りにもしているし一緒にいて楽しい相手であるのは間違いない。 だけど…。 その日は帰宅しても、お風呂に入っても、布団に入ってからも ぐるぐる、ぐるぐる、と考えがループしてしまい… 翌朝。サヤは寝不足な顔で駅にいた。 そこはキリノとコジローの待ち合わせ場所。 が、見える位置の喫茶店。 屋内なので向こうからは気付かれにくい地点だ。 「そう!キリノが心配だから! あの子ああ見えて意外に抜けてる所があるから!」 誰も聞いていないのに言い訳をするサヤ。 そうこうしているうちに 待ち合わせ場所にコジローとキリノが現れた。 約束の時間の10分前なのに二人ともほぼ同時だった。 さっそく移動する二人を、サヤは慌てて追いかける。 それから二人は、電車に乗って数駅移動し 県内でも剣道でそれなりに名の通った女子校に入っていった。 「ここは…練習試合の申込のあった…」 女子校の女子剣道部に挨拶に赴くのに、 確かに部長とはいえダン君を連れて行くのは不自然だ。 キリノを付き添わせたのはそう言うことだったのか。 「ほ、本当に剣道部の用事だったのか…あの朴念仁教師め」 そうサヤは毒づくものの、コジローと二人で歩くキリノは幸せそうだった。 「はー。馬鹿らし。何やってんだあたしは…」 しばらく自己嫌悪に浸っていると 挨拶を終えたのかコジローとキリノが校舎から出てきた。 とっさに植え込みに隠れるサヤ。 二人は楽しそうに談笑しながら校門を出て行く。 「帰ろう。帰って素振り千本だ。 汗を流してこんな気持ち、忘れてしまおう」 そう決めて、二人の後ろ姿を見つめていたサヤ。 その高校の前は、歩道の無い狭い道路だった。 そんな通りを、幅の広いトラックが無理矢理通ろうとする。 とっさにコジローはキリノをかばうように肩を掴み、抱きつくような格好になった。 「おっ…と」 「…あっ」 見つめ合う二人。 その距離はあまりにも近すぎて。 ズキン それを見ていたサヤは、自分の心が大きく疼くのを感じた。 「そっか…私は…昔から、好きだったんだ」 その瞬間、わかってしまった。 自分の本当の気持ちに。 わかってしまったら、止まれなくなってしまった。 胸がズキズキと痛む。心が悲鳴を上げている。 気付けば、植え込みから出て二人の前に姿を露わにしていた。 気付いたコジローが声をかける。 「お、サヤ?こんな所で何してるんだ?」 決意を秘めた、瞳。 しかしそれは今にももう泣き出しそうで。 その表情に尋常でない物を感じとったのかキリノがサヤの元へ駆け寄る。 「サヤ、どうしたの?…大丈夫?」 「ごめん、キリノ。」 「え?」 「私…もう自分の気持ちに嘘つけそうにないよ。」 「…サ…ヤ…?」 「キリノと先生の仲を応援したいっていうのは今も変わっていないよ。 間違っているってのはわかってる!…独りよがりだってわかっているけど! 私は、私も、この気持ちをぶつけてからでないと前に進めない!!」 そう言い放つとサヤはコジローの方に向き直る。 「先生!!」 「お、おう!」 時間が、止まったかのようだった。 コジローもキリノも、サヤの言葉を待っていた。 サヤは、続きの言葉を放てばもう戻れない。 その自覚があった。 それは自分も周りも傷つくことになる選択だった。 だけど止まれなかった。心が壊れそうだったから。 キリノは親友の、サヤの行動に困惑していた。 サヤが先生の事を…?もしそうなのなら 自分の無神経な行動がどれだけサヤを困らせたのだろう、傷つけていたのだろう。 そう考えると胸が締め付けられる思いがした。 そして、しばしの静寂のあと、サヤの口が開かれる 「キリノを賭けて、私と勝負をお願いしたいぃぃ!!!」 「…は、はぁ?」 「…はにゃ?」 「私は!キリノのことが大好きだぁー!!」 間違っているのはわかってる! だけどもう自分の気持ちに嘘はつけないのよー!!!」 「よし、わかったから落ち着け。ここは天下の往来だ。」 ----------------------- そして剣道場。 コジローとサヤの、稽古と称した果たし合いが行われた。 鬼神の如き形相で勝負に望むサヤ。 立会人を勤めたタマをして真顔で 「…つ、強い!」 と言わしめる気迫だった。 しかしコジローも負けちゃいけない気がしていた。 キリノがどうこう、だけじゃない。サヤのためだ。 なんというか、ここで自分が負けるのは教育上良くない気がした。 教師として、剣道部顧問としてこの勝負に負けるわけにはいかなかった。 「きぇぇぇぇぇぇ!」 「やぁぁぁぁぁぁ!」 「でぃぃぃぃやっ!」 勝負は、サヤが1本目を先取したものの その後体格とスタミナで勝るコジローが2本を連取。 「ぜー…ぜー…」 勝負に負けたサヤはへたり込みながら、 熱病に浮かされた脳が回復していくような感覚を覚えていた。 要するに、冷静さを取り戻しはじめていた。 「やややややや、やばい。 あたしやっちゃった?やっちゃった! どうしよう、この状況どうしよう???」 狼狽するサヤの元に、何かを言いたげな表情でコジローが歩み寄ってくる。 「そうだ!!!」 起死回生の策を思いついたサヤは 勢いよく立ち上がるとそのまま、 ずびしっ! と、コジローの鼻先に指を突きつけた。 「こ、これでキリノは先生の物ね! 大事にしなきゃ末代まで祟りますよ! 室江高が心霊スポットになっちゃうんですからね!」 「なっ!」 「はにゃー。」 意表を突かれたコジロー、 キラキラしながら飛びついてくるキリノ。 「そういう事だったんだねぇー。あたしゃびっくりしたよぉー」 「そ、その通り!私はいつでもキリノの味方だからね!」 その言葉は嘘ではなかった。 サヤは、キリノに抱きつかれ恍惚に浸りながら 「あいやー。この関係がやっぱりいいわー」 と、脱力したように呟く。 そしてコジロー。 「良くねえよ!いや、悪くはないんだけど! 立場的に良くねーんだよ!!」 とりあえず色々卒業までお預けという約束が結ばれたとか。
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885 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/02(土) 22 15 43 ID 2HbDQ9fd きりのんのマイフォルダ……ドキドキが止まらない 887 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/02/02(土) 23 23 34 ID pkONkviu >マイフォルダ(ではないが) いつぞやのオマケ漫画の続き 短髪「…おっ、なんか机に鍵かかってる」 長髪「いまどき引き出しに南京錠って…ベタねえ…」 キリノ「あー、開けちゃダメだよー?つまんないもんだよ?」 短髪「って言われると見たくなるのが人の性…」 長髪「カギ発見~♪パス!」 キリノ「あ~あ…」 短髪「どれどれ?何コレ”キリノート特別編・コジロー先生の生態調査”?」 長髪「”△月○日 今日はお弁当を持ってかなかったから怒ってた”?」 キリノ「だからつまんないって言ったのに~」 短髪「い、いやコレ」 長髪「日記じゃなくて毎日つけてるの、こんなの?」 キリノ「そうだよー」 短髪「…未来日記?」 長髪「ソレ違う…てゆーか、もういいわ、ごめんねキリノ」 二人『ごちそうさま』 キリノ「……ほにゃ?」 (二人の帰宅後、二重底のフタを外すキリノ) キリノ「ふぅ~流石にこれは見られなかったかぁ」 (”キリビデオ・道場でねこと寝る先生【隠し撮り】”ほか3本) そんなかんじ?
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イチカ・キリノ 【性別】男 【年齢】18 【職業】護衛騎士 【身体的特徴】細身、黒服、目つきが悪い 【好きな事・もの】エステル、王家 【苦手な事・もの】貧困 【特技】ナイフ使い 【趣味】鍛錬 【特殊能力】尾行術、暗殺術 【備考】 王女の護衛。 難民出身の身分ではあるのだが、小姓として拾われエステルとは幼いころから一緒の幼馴染のような関係。 エステルを護るためなら手段を選ばず、エステルに気付かれない裏側ではいろいろ汚いこともやっている。
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358 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/28(月) 02 24 54 ID Cqgb5Cd6 どっちかって言うとこんなのがいいかな キリノ「サヤー、コジロー先生の様子見に行かない?」 サヤ「えっ…あたしはいーよ、一人で行きなよ」 キリノ「そんな事言わずにほらほらいっくよー」 サヤ「もー。」 ~~~ キリノ「コジロー先生~具合大丈夫かい?」 サヤ「先生って風邪ひきそうにないのにねぇ~」 コジロー「どういう意味だサヤ…げほっげほっ」 キリノ「あーもうサヤも余計な事言わない!」 サヤ「はいはい、で、おじや作るんでしょ?」 キリノ「そうそう、だからキッチン借りるね?サヤはその辺片してて」 サヤ「あいさっ!」 コジロー「すまんなキリノ、サヤ、変な物触るなよ…んげふっ、ごほっ」 サヤ「変な物なんてその辺に出しとく方が悪いでしょうに、ってひぃやああぁぁっ!」 キリノ「サヤ!どったの!?」 サヤ「ぱ、パパパ、パンツなんかほったらかしにしとくんじゃないわよこのダメ教師!」 コジロー「だから変な物触るなっつったのに…げほ、ごほ」 キリノ「あーもう、片すのもあたしがするからサヤは吹かないように見てて」 サヤ「まったく…」 コジロー「どっちがまったくだよ…ん゙、ん゙…キリノ。お前ももうちょっとサヤとまでは言わんが、少しは恥じらえよ」 キリノ「あたしゃお父さんやたっくんので見慣れてますから。干してるお洗濯物、まとめときますね?」 コジロー「すまんな…」 サヤ「あーーーーっ!!!」 キリノ「さ、サヤ、今度はなに!?」 サヤ「ごめんキリノ、先生、あたしちょっと用事思い出したんで帰るね、ホントごめん!」 キリノ「ちょ、ちょっとサヤ、用事って?」 コジロー「お、おい…」 サヤ「じゃっ、またねっ!(ばたん!)」 キリノ「行っちゃった… あれ、おじやちょうど煮えてるじゃん」 コジロー「大丈夫なのか?サヤは…」 キリノ「んー、いつもの発作じゃないですか?大丈夫でしょ。はい病人はそんな事気にせず座った座った」 ~~~ キリノ「ふー、ふー。…はいコジロー先生、あーんして?」 コジロー「…やめろ。流石に恥ず…」 キリノ「あーん、して?」 コジロー「…………あー」 キリノ「ほいっ」 コジロー「もご、もご …うまいな」 キリノ「えっへっへー、そうっすか?」 (入り口近くで予め開けておいたキッチン窓から、中の様子を伺いながら) サヤ「たく、もー。…Wで世話、焼かせないでよね」 どうでもいいけどこの二人にサヤ絡めるとなんかコジサヤっぽくなってしまうのは何でだろう
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597 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 20 03 06 ID uxmBjJtQ吉河先生だとわからんが、相手がサヤだとあっさり身を引きそうなイメージはあるな598 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 20 28 39 ID DzXc2wsw 597相手が誰であれ「コジロー先生が幸せならそれでいいよ」とか言いそうではあるな599 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/19(土) 20 37 24 ID TdQQvK6W __- 、 「ごめんね…キリノ」 _z―ミ`ヽト! __ ,.. -―-. . .、 ´/´ ̄ リィ ´ ` < ̄ヽ / . ヽ /ィ' lツ 、 ハ / / |_ハ .. ハ_l . l ハ !/ / . | | \、l l ィトイl ハ i l | | イlム`トト,ムⅥ . ! | | l . . ト{、ヽ._ | | /l/z|从| | | |l ハ{ヒ リ 'ヒ リ}! . | | | ハ . { . . .l .ト . . ミfr| . |/ヒ }'イ . l N ハ }''' ___ '''/ リ | | ⅥV .l .l ト、ヽ .ヽ!| . | 、_,_∨|!| }l >z`='ィチ} / ..| ヽハ .トト{ \ミ|| . | ノ ||′ /|ハ ト/}{' ハlィj /ト、l V 厂lト、 .|ニ ´|イl / /イハl| 〈|/´ /' /´ハ | /三ミハ |リヽ ノ|′ l { { { V {小 「ううん、いいんだってば。 選ぶのはコジロー先生だもん」 __- 、 _z―ミ`ヽト! __ ´/´ ̄ リィ ´ ` < ̄ヽ ∧,,_∧ /ィ' lツ 、 ハ ( )∧∧/ / . | | \、l l ィトイl ハ i l /⌒ ,つ⌒ヽ) | l . . ト{、ヽ._ | | /l/z|从| | | i三 | i三 ∪ | ハ . { . . .l .ト . . ミfr| . |/ヒ }'イ . l N .○三 |○三 | | ⅥV .l .l ト、ヽ .ヽ!| . | _,_.∨|!| .(/~∪ (/~∪ ヽハ .トト{ \ミ|| . | ノ ||′ 三三三三 V 厂lト、 .|ニ ´|イl / 三三三三 | /三ミハ |リヽ ノ| 三三三三三三 __- 、 _z―ミ`ヽト! __ ´/´ ̄ リィ ´ ` < ̄ヽ /ィ' lツ 、 ハ/ / . | | \、l l ィトイl ハ i l | l . . ト{、ヽ._ | | /l/z|从| | | | ハ . { . . .l .ト . . ミfr| .|/ }'イ . l N | ⅥV .l .l ト、ヽ .ヽ!| . | ∪_,_.∨|!| ヽハ .トト{ \ミ|| . | ゜ ノ ||′ V 厂lト、 .|ニ゚´|イl / | /三ミハ |リヽ ノ|
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442 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/01/16(金) 20 53 01 ID haaIYC5v ツインテ「剣道なんかやってて男がよってくるわけがーっ!!」 キリノ「よってくるけど…?」 ツインテ「へ?」 コジロー「キリノー腹減ったー」 キリノ「ホラ。あーはいはい今行きますよー」 コジロー「何してたんだよお前のコロッケだけが頼りなのに」 キリノ「すいませんってば。…今日は牡蠣フライがありますよ?」 コジロー「うほほーい」 ツインテ「( ゚д゚)」 白髪「…………」 ツインテ「け、剣道なんかやってて若い男がよってくるわけがなか」 白髪「(逃げたな…)」
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「サヤとたっくんと」 五月晴れの日曜日。 「うおぉぉぉぉー」と奇声に近い叫び声をあげながら、 自転車で商店街を失踪する少女の姿があった。 彼女の名は桑原鞘子。友人からはサヤと呼ばれている元気な少女だ。 ……ちょっと、その元気が空周り気味なところがあるのだが、 そこが彼女の魅力の一つでもある。 そんな彼女が向かっているのは、そうざい屋ちば。 近所でも評判の総菜屋で、彼女の友人、千葉紀梨乃の家でもある。 だが、彼女が向かっている理由は友人に会うためではなかった。 というより、友人に会わないために全力で失踪しているのである。 「ねー、ねー、たっくん。たっくん。サヤちゃんまだー。」 「んー、あ、見えてきた。見えてきた。おーい、サヤちゃーん」 そうざい屋ちばでは、2人の兄妹が今か今かとサヤの到着を待っていた。 彼らは、もちろんキリノの弟と妹。 今、サヤがそうざい屋ちばに向かっているのは、 "キリノが帰ってくる前に”彼らに会うことが目的なのである。 「たっくん。早く、サヤちゃんに聞きたいよね。お姉ちゃんのこと」 「しっ、姉ちゃんがいたらどうすんだよ。」 聞かれてはまずいことなのだろうか、たっくんと呼ばれた兄がたしなめる。 そのまま、キョロキョロと周りをうかがっていると、 キュイっと自転車のブレーキ音がして、サヤの自転車がそうざい屋の前に止まった。 「おまた、ごめんね。まったっしょー」 「うーうん、いぬと遊んでたから大丈夫だったよー」 「サヤちゃん、早くこっちこっち。例の話は俺の部屋で」 そうざい屋ちばの2階は、廊下を挟むようにしてキリノとたっくんの部屋が、 そして妹の部屋があるという間取りになっている。 いぬをぬいぐるみに混ぜない。 キリノの部屋のドアに立てかけてある看板を一瞥しつつ 相変わらず変な趣味の部屋なんだろうなとサヤはどうでもいいことを考えていた。 「ほら、ここが俺の部屋ね」 たっくんの部屋は、サヤが想像していたいわゆる男の子の部屋……ではなく、 まるで、ジョニーズのドラマに出てくるように、 きれいに片付いていて理想的な部屋に見えた。 (かずひこと大違いだわ……)と彼女は自分の弟とつい比較してしまう。 「それで、話って何だっけ?」 サヤは、見とれていても仕方がないので、早速本題を切り出すことにした。 「あ、うん。ねーちゃんのことなんだけど……」 「おねーちゃんって彼氏ができたの?」 言いにくそうにするたっくんを押しのけるように、 いぬを抱きながら妹が割り込んできた。 やっぱり、そうきたか~、とサヤは内心思うも、それを表情には出さずに聞き返した。 「どうして、そう思うの?」 「え、だって。だって」
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313 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/13(日) 22 36 16 ID HrCdSHFM ユージ「俺だって本当は年相応の男の子なんだけどな、いい加減純粋な少年を演じるのは疲れたよ」 タマ「ユージ… くん?」 ユージ「……2人きりで楽しい事しよっか… ねえ『タマキ』」 314 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/13(日) 22 51 26 ID YXOS/2Bz サヤ「なんて展開どう?」 キリノ「うーん… なし」 315 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/13(日) 23 06 05 ID HrCdSHFM コジロー「まぁ、なんだ、とにかくアイツを人並みの男にしてやってくれ」 キリノ「その前にまずコジロー先生がまともな先生にならないとねぇ」 316 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/14(月) 00 39 44 ID LSQlk891 ユージ「ん?何だこれ…サヤ先輩の字だ。えーと『2人きりで楽しいことしよっか…タマキ』?」 タマ「え!?…で、でも…ユージくんがいいなら…」ユージ「うわっタマちゃん!?一体何アッー!」 ↓ サヤ「上手く行ったよキリノ!」 キリノ「…いいのかなぁこんなんで」 317 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/01/14(月) 00 51 21 ID HhyH7HrI タマ「め゛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!」 ユージ「ハァハァ・・・酷いよタマちゃん、本気で掛かってくるなんて」 タマ「だって2人きりで楽しいことしようって・・・」 ユージ「タマちゃんにとっては楽しいことかもしれないけど俺はもうヘトヘトだよ~」 タマ「ごめん」
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210 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/05/13(火) 23 51 49 ID mQhGgplp キリノの十戒 1 私の青春はだいたい高一の春から高三の秋。あなたと離れるのが一番つらいことです。 どうか、顧問をやめる前にそのことを覚えておいて欲しい。 2 あなたが私に何を求めているのか、私がそれを理解するまで待って欲しい。 3 私を信頼して欲しい、それが私の幸せなのだから。 4 私を長い間ほったらかしたり、空腹だからと帰ったりしないで欲しい。 あなたには他にやる事があって、楽しみがあって、友達もいるかもしれない。 でも、私にはあなたしかいないから。 5 話しかけて欲しい。心の言葉でも、あなたの声は届いているから。 6 あなたがどんな風に私に接したか、私はそれを全て覚えていることを知って欲しい。 7 他の生徒のパンを貰ったり、先輩に奢ってもらう前に覚えておいて欲しい。 私は惣菜屋の娘で朝が早いにもかかわらず、お弁当は二人前と決めていることを。 8 私が手首だけで振ってるとか、汗フェチだとか、道場でお茶を嗜んでるからといって呆れる前に、 私が何かで苦しんでいないか考えて欲しい。もしかしたら、母親に問題があるかもしれないし、 徹夜明けでジョニーズコンサートに行ったせいかもしれない。 それか、もう体が老いて、弱ってきていると言ったらぷりぷり怒ってるかもしれないと。 9 私が高校を卒業しても、私だけの先生でいて欲しい。あなたにもまた同じように名前を呼んで欲しいのだから。 10 最後のその時まで一緒にいて欲しい。言わないで欲しい、「もう見ちゃいられない。」、「俺はここにいたくない。」などと。 あなたが隣にいてくれることが私を幸せにするのだから。忘れないで下さい、私はあなたを愛しています。
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皆さんこんにちわ。キリノは私の嫁!サヤです。今私はさとりんとコジロー先生のアパート前にきています。 昨夜キリノから『ごめんサヤ~、今コジロー先生の部屋にいるんだけど服が濡れちゃって帰れなくなっちゃってさー』って電話が来たんですよ。 あのロリコン今度こそササクレにしてくれる!って思ってたらどうやら水撒いてた大家さんに食らわされたらしいです。びしょ濡れのキリノ・・・ハァハァ。 んで、家に電話すんのもかっこ悪いってんでお鉢が回ってきたと。嫁のピンチに駆けつけないでなにが旦那か!今日は四時に起きて、前着てた服をまとめ、さとりんを捕まえてやってきましたー! でもキリノ変に息荒かったなー。よく聞き取れなかったけど『ちょっ・・、せんせっ・・・!聞こ・・ちゃ・・よぉ』ってゲームでもしてたのかね?いつの間にか型用の木刀持ってきてたけど汚れたらいやだなぁ・・・台所に代用品があったらそっちつかおー・・・ よし回想終わり☆行くぞ、さとりん! さとり「あわあわわわ、み、みなさんおはようございますって誰に話してるんですか先輩!なんで寝てたわたしここにいるんですか!?説明で一番重要な部分飛ばしてるじゃないですか!」 ん~ノリが悪いぞぉさとりん☆かの中山博道は睡眠時間4時間で剣聖になったんだぞ?さとりんだってなれるさ! さとり「いや、私剣聖より進学希望なんですが・・・。そんなことより今日は宮崎さんに呼び出されてるんですよー!帰してください~。」 すまないさとりん。あのロリコンに鉄槌を下すための楔となってくれい! 「着替え届けにきたんじゃないんですか~!しかも槌じゃなくて刀ー!(ガシッ、ズルズル・・・)いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ宮崎さああああああああん!」 サヤ「コジロー先生のアパートに着いたわよさとりん!」 なぜわざわざサヤが来たのかというと、昨夜キリノから『コジロー先生の部屋で服が濡れてしまい帰れなくなった』と電話が来たのである。 サヤ「教え子が顧問の部屋で服が濡れるって何よ!」 サトリ「あの~今日は宮崎さんに呼び出されて急がないといけないんですけど・・・」 はじめはコジローが間違いを起こしたに違いないと思っていたようだが、どうやら大家さんの水撒きの際に濡れてしまったらしい。 サヤ「(びしょ濡れのキリノ・・・) ハァハァ///」 サトリ「(全然聞いてない。それになんで先輩は息が荒いんだろう・・・)」 昨晩の電話の際、キリノの息が妙に荒かったように思える。『ちょっ・・、せんせっ・・・!聞こ・・ちゃ・・よぉ』 サヤ「(何かやってたのかなー?まぁどうせコジロー先生のことだから対戦ゲームに熱出し過ぎてキリノを困らせてたんだ)」 サヤ「ん?・・・何だ・・・この声・・・」 さとり「とっ、とりあえず呼び出しましょう!」 サヤ「待ったああああああああああああ」 さとり「へっ?」 目を血走らせサヤにすごい勢いで止められてしまい、わけもわからずオロオロしてしまうさとり。 サヤ「それは隣の部屋でしょうが!」 さとり「あ!すす、すいません!」 サヤ「そんなことはいいからちょっと静かにして・・・」 またわけがわからないので「へっ?」と固まってしまう。 そして隣の部屋からぶつぶつ怪しげなリズムで何かを唱える声が聞こえる・・・ 「爾・時・・・菩薩即従・・・座起偏・・・・袒右肩・・合掌向・・・・仏而作是言・・世尊・・・・・・・・・・・」 あまりの禍々しさにしばらく動けなくなっていたがなんとかサヤが復活しさとりを現界に連れ戻した。 サヤ「大丈夫だった?」 さとり「は・・・はい・・・危ない・・・ところ・・・でした・・・」 サヤ「とりあえず呼び出そうか・・・」 なんとか返事をしたさとりであったが隣人の念仏らしきもので精神が病んでしまい瀕死状態だった。 ピンポーン 「へいへい今開けるぞー」 部屋の中から返事が聞こえ何となく安心感に包まれる、そしてガチャッとコジローがドアを開け二人を招き入れた。 サヤ「おじゃましまーすっ!」 さとり「おじゃまします・・・」 コジローの部屋のドアをくぐるとまた例の念仏らしきものが聞こえる。 しかしコジローはそれを聞いて何も感じないのかスタスタと部屋の奥へ案内する。 コジロー「よく来たな、そこに座ってくれ」 コジローがあまりに自然に感じたので思わずサヤがコジローに質問してみることにした。 サヤ「せ、せんせー?」 コジロー「ん、なんだ?」 サヤ「隣の部屋の人ってさぁ・・・どんな人?」 コジロー「ああ、先週隣に引っ越してきたんだ」 しかし、コジローは念仏のことには触れない。 さとり「せ、先生は大丈夫なんですか?そ、その・・・念仏みたいのが聞こえるんですが・・・」 コジロー「あー大丈夫だ、もう慣れた」 サヤは慣れることができるのか疑問に思った。 ふとキリノがいないことに気づいた。(そういえばキリノがいないなぁ) サヤ「ねぇ、キリノはどこに行ったの?」 コジロー「今風呂入ってるよ、あっキリノの着替え持ってきてくれたか?」 サヤ「もっちろんっすよ、じゃあ届けてくるねー」 さとり「(普通先生の部屋で教え子がお風呂に入ってることに疑問を持つと思うんだけど・・・何で?)」 ・ ・ ・